学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

図面とにらめっこ

また図面とにらめっこの時期がやってきた。季節と書きたかったけど、そういやこないだも展示担当だったなと。

今年は展示の担当をやることが多くて、図面とにらめっこする回数が微妙に増えた気がする(前年比)。

図面といっても、すごく簡単に書くものだ。どこに何を配置するのかを大まかに記す。作品同士の間隔、順路の流れ、休憩場所、そういったものをあれこれ考えながら館の図面データに落とし込んでいく。

正直一番楽しい作業かもしれない。

ただ図面はあくまでも図面なので、現場でどこか必ず問題が起きる。恥ずかしながら今まで問題が出なかったことがない。間隔が微妙におかしいとか、高さとか、そういう細かい部分は最終的に現場で調整するようなものだ。

この図面作成→実際の展示までの期間はものすごくストレスがたまる。展示什器が実際にその数あうのか、寸法データは間違っていないか、車いすの方も通れるような幅になっているか。展示作品の順番はこれでほんとに問題ないか。もう9年近く学芸員の仕事やってるけど、未だにこれだけはソワソワしてしまう。時々寝られないこともあるし。

金曜までに完成させる必要がある仕事なのでちょっと突貫工事気味。もうちょっと余裕あるスケジュールならよかったんだけど(だいたいいつも急に仕事が降ってくるのはどうにかしてほしい)。