学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

田舎の資料館あるある

田舎の資料館あるある

(館の場所編)

・中心部から割りと遠い

・山の中とか行きづらい場所にある

1日に数本しかないバスに20分揺られて行くようなところにある

・それでも観光客の集客が求められる

 

(職員編)

・学芸員がいるのかわからない

・学芸員どころか職員いるのかわからない

・そもそも受付に人がいない

・「電話してください」とか札がある

・他部署から「ここに聞きゃ資料あるだろ」的な

 非常に適当なノリで電話がかかってくる

・他部署の不要物を押しつけられる

・机とかイスとか訳の分からない備品が

 倉庫代わりとして館の一部を占拠しているときがある

・働く人のことを考えていない設計で動線がおかしい。

・趣味を仕事にしていると他部署の職員から批判される、もしくは嫌味を言われる

・出世欲がない、もしくは出世できない、出世コースからほぼ無縁

・出世できないのは学芸課とかそういう学芸員で構成される課がないから

・おかげで内部の派閥争い、権力争いもほぼ無縁

 

(展示編)

・展示更新しているのかわからない

・手書きのキャプション

・達筆なキャプション

・達筆すぎて読めないキャプション

・仮名遣いがおかしい

・「いふ」とか普通に使われてる

・ライトが当たってない

・基本照明オフで人が来てから電気付ける

 

(収蔵庫編)

・収蔵品は増えない前提で作られている

・というか収蔵庫めっちゃ狭い

・分館のような収蔵施設がある

・廃校になった小学校の教室が収蔵庫代わり

・体育館は貸してもらえない

 

(入館者編)

・自分以外誰もいない

・待ってみても誰も入ってこない

・にもかかわらず常連がいる

・事務室に上がりこむ常連がいる

・事務室に上がりこんでお茶して帰る常連がいる

・時々常連が解説してくれる

・一人でじっくり見たいときに限ってボランティアにつかまる

・ボランティア解説員の話が長い

・話が長いならまだいいけど、つまんないコトが多い

・「ワシの考えた素晴らしい○○町のれきし」を話すボランティア解説員がたまにいる

 

(政治編)

・ときどき議会で問題になる

・閉館、廃止を強くいわれるけど、資料どうしたらいいかまでは議論されない

・とかいいつつ、選挙の時期には文化施設ということで槍玉に上がる

・「よそが作るんだからうちも」という「建設理由」

・作ろうとけしかけた人が首長の友人

・市民芸術団体の圧がすごい

・元議員の口利きがすごい

 

 

・とにかく人が来ない

 

 

新時代の博物館学

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