学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

尻ぬぐい、の日々

毎日何かしらの尻ぬぐいをさせられている。

ほんとにもー、困ったものである。上の協議が遅れたおかげで来年の展覧会の時期がおかしなことになりそうだし、予定した日程から変更しなくてはならなくなり、関係各所に調整かつ謝罪(ご迷惑をおかけし申し訳ありません!)をする、なんていう日々。謝罪がどんどん上手になっていくぞ。やったね。履歴書の特技欄に「謝罪(平謝り)」って書こうかしら。

うれしくありませんわ!何の意味もないですわ!

突然のお嬢様言葉だわ。

関係各所に連絡して「まあ仕方ないですよね」だとか「いいものができるようにこれからがんばりましょう」と言ってくれるところばかりなのがせめてもの救いだ。いろいろな人に助けてもらってるなあと感じる。その分の挽回をと思うが、いやまて、わたしこの案件あんまり関係ないんだけどと思うものもあり、なんというか複雑。

今年は最後までこういうことありそう。

だいぶしんどいですわ。

 

困りすぎて口調が戻りませんことよ。どうしてくださるの!中身オジサンなのに!

悪役令嬢転生おじさん 1 (1巻) (YKコミックス)

悪役令嬢転生おじさん 1 (1巻) (YKコミックス)

  • 作者:上山 道郎
  • 発売日: 2020/12/16
  • メディア: コミック
 

敬愛する上山道郎先生の新刊は12月発売ですわ!おすすめですのよ!

先に内部で話詰めてちょうだい

よくあること、なのかもしれないけど。

別部署から回ってきた回覧文書がすでに赤入れされていた状態で、何が何だか分からないことになっていた。別部署内ですでに赤入れされていた模様。

仮に部署名をXとしようか。X内のAさんが作ったものを同部署Bさんが思いっきり赤入れしていて、それがわたしたちの部署の方にわたってきた、というわけ。なんでそれを回覧でこちらに回してくるのかな…と読みながら思う。普通文書回すときって赤入れしないんだけどな…というよりも先にそちらの内部で話詰めてから回してほしい、と愚痴っぽくなってしまう。

回覧の「見ましたよ」サインをするかどうか悩んだ。こういう事例、ほかの職場ではなかったから結構驚いてる。X部署はわたしがいる部署よりも人が多い。関わる人が多ければ多いほど組織内の意思統一が大変になるのは自明なんだけど、それでも手で数えられる人数だから何とかなるはず…はず…ああでももうよくわかんない。

ほかの部署に口出しするのもどうかと思うのでそこの上長にあとは任せようそうしよう…なんか書いてて組織的にどうなのよっていう気分が出てきてしまった。

いかんなあ。

 

校正だらけ

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高校生が作ってきた解説文を校正するのに半日以上かかってしまった。まあ仕事だしそういうものかなとは思う。

思うが、高校生の文章を読むのは意外とつらいことが自分でもわかってきた。大学生であればまだまだ大丈夫なのだが。

同じ単語を繰り返していたりとか、句読点が微妙におかしかったりとか、語句の間違いとか、内容的に「大丈夫かこれ?」とか、そういうのがちらほらあって「う~む…」となってしまう。書いてる人の意思を尊重する方針なので最低限の校正程度に留めるようにはしている。てにをはの修正くらい。今後は提出する前に各学校の先生に一度見てもらった方がいいかもしれない。そちらの方がお互い修正する際の手間とか納得感が違うと思うのだ。

時々ちょっと中二病の残滓を感じさせるようなものもあって、個人的にそういうのは好き。好きだけど人様に見せるものだから、語句の正しさとか使い方だとか、そういう部分もちゃんと確認してくださいねという話を今度しようかと考えている。大げさかもしれないけど、館でやる以上、キャプションはその館の見解であると捉えられるから。余裕があれば国語辞典使ってねという話もしようと考えたが、そこまできたらもうただの口うるさいおじさんである。

あ、おじさんと言われるような年齢か。そうだったわ。

まだまだもう少しだけかかりそう。目が痛いけどがんばる。

今年「トライやる」どうすんの問題

今年度の「トライやる」ウィークに関しては事業所での開催は中止という話が来たんだけど、どうしてもやりたい!とかいう学校もあって「どうすんのよこれ」て悩んでいる。というかこちらとしてはやるのやらないので二転三転されるので怒りしか感じない。

いや、ほんとに困るなおい。

何というか、揃えるなら揃えてくれよという気持ちでいっぱい。一日だけ、2時間程度だけという希望らしいけど、そこに割く人間とか(まあわたしがやればいいのだが)、部屋の確保だとか、そういうのをこちらで手配しなくてはならなくて、そういう細かい仕事が増えていくのは何ともいたしがたい。それ以外の仕事で結構詰まってるし。

そもそもインタビューって、中学生でも他の人が聞いたことを同じようにまた新たに聞いてくることもあるから「人の話聞いてね」と言いたくなる。「どうしてこの仕事をしようと思ったんですか?」「仕事で楽しいこと・大変なことは何ですか?」とか基本パターンに沿ったやつ。代表でひとりが聞けばいいのに。以前は同じ会場にいた生徒達(学校バラバラ)からそんな質問を連続で受けたこともある。そこまでいくと大丈夫か、聞いてるか?とすら思う。大人のところに行っていっぱいいっぱいになるってのは分かるけど。

まあ学校側の気持ちも分からないでもないけど。でももうちょっと考えて欲しいなとも思ったり。

さてどうしたもんか。とりあえず上の判断を待つ。

独自ルールおじさん

受付の人から独自ルールおじさんが来た話を聞く。

また、である。

独自ルールおじさんとは、早い話「ええねんええねん、俺はマスクしなくてもええねん」という人である。なぜか高齢の男性に多く、対応に苦慮する場合が多い。

そもそも話が通じない。

新型コロナウイルスの予防、感染拡大防止策としてマスク着用をお願いしているが、独自ルールおじさんにかかれば「暑いからええねん」「なんでやねん」「みんな騒ぎすぎや、風邪みたいなもんやろ」「なんでわざわざそんなのせなアカンのや」という感じで全否定である。説明を聞く気すらない。

全くもって意味がない。

公共施設に勤めていると、そういう人が一定数いることに改めて気づく。そういう方がいるので「マスク着用をお願いします」的看板を作るという余計な仕事が増えるが、そういう人はそのような看板を見ないし、見ても全否定なのでどうしようもないのだ。

どうしたらいいのか分からない。

退館させようにも公共施設だからその辺割と大変だし。これから秋の行楽シーズンが近づくけど、こんな感じの独自ルールおじさんがあちこちに出てきそう。ため息しか出ない。

気の緩み以前の問題。