学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

限界、なのかもしれない

近隣市の文化施設は軒並み休館状態になったというのに、なぜか勤務館の市は休館の指示とかそういうのが下りてこず、それでいて何かしらのイベントができるわけでもなく…いわゆる「開店休業」状態に近いことになっている。

ああ懐かしいなあ…昔いたとある僻地の資料館も日ごろから人が来なくて、一日30人も来れば「今日めっちゃ人来たね、何か(外で)あったのかな?」「どうなんだろうね?」何てのを職員同士で話題にするくらい。今の勤務館は多い時で一日1000人近く入ったりするから雲泥の差だ。

こういう状況でも開館していると、問い合わせの電話がしょっちゅうかかってくる。「今日やってますか?」「やってますよ、イベントは中止ですけど」「開いてるんですね!行きます!」そういうのばかり。そしてやってくる子連れ親子。休校措置とは、人との接触はどうなのか、とか。わたしたちだってどうにかしたいが、こういうのは勝手な判断でできないから非常にもどかしくて仕方がないし、ついつい「何考えてんだ」と思ってしまう。

ただね、電話口の保護者と思しき人の声が割と切実だったりする。

たぶん親御さんで、小さいお子さんで(小学生になったかならないくらいかもしれない)急に学校無くなっちゃって友達とも会えないし、家の中でやれることはだんだん限られてくるし、YouTubeやテレビは飽きてくるし、家の中で暴れられても困るし、だからといって町中の商業施設はコロナが怖いし…といろいろ考えた結果、

「そんなに人がいなくてコンテンツもそこそこあってそれなりに時間が潰せるところ」、

つまり博物館(勤務館)のことが頭に浮かび上がるのかな、と。それはそれでうれしい部分ではある。博物館の存在を認識してくれているから。案外、そういう時にも出てこないものである(もっとも、平時なら尚更思い浮かばないかもしれないが…我々の宣伝不足なのは間違いない)。

もしかしたら家にお子さんがいて親子お互いにストレスたまってて「藁にもすがりたい」気持ちで「やってますか?」と聞いてくる人もいるのかもしれない。そういう人の受け口としての機能もあるのだろうとふと思う。「開いててよかったあ」と受付でいう人もいるくらいだ。

たぶんみんな限界が近くなってきてるんだろう。追い詰められている人への視点がもっとあってもいいようにも思う。そういう状況に置かれてしまった人に対して博物館は、ミュージアムは何ができるのだろうか。福祉的な機能はないのだろうか。そんなことばかり考えてる。

【PC】上等なキーボードが欲しい

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職場のPCはレッツノート(CF-LX6)。軽くてタフで処理速度もそこそこ早い機体で使い勝手がいい。もうちょっとメモリ積んでほしかったし、何ならSSDに交換してあったらなおさらよかった。HDDでもそれなりに使えはするのだが、やはりアプリの起動が遅いのがネックになっている。

ただ、こういうノートパソコンの欠点は入力デバイス…特にキーボードだ。キーのピッチや打鍵感は機種ごとに異なり、めっちゃ打ちやすい!という機種もあれば、何じゃこりゃ…!というものもある。そしてこのCF-LX6はわたしにとっては後者であった。打ち間違いが多発するのだ。もう少しキーピッチの広いキーボードで、もうちょっとしっかりした打鍵感のあるものであれば…といつも感じている。

今まで使った中では、ThinkPadX30の打鍵感が一番だったように思う。あれは薄いのにしっかりしていた。卒論を書くのに中古で購入してその程度で終わってしまったが、非常に使いやすかった。スペックは今からしてみればかなり貧弱だったし、そもそも中古でバッテリーへたってるしHDDは死にかけだし…な機体を選んだので卒論だけ書いてあとは行方不明になった。捨てた記憶がないので部屋のどこかにあるはず。HDDとバッテリーを換装すればまだ使えるかもだが、いかんせん古すぎてメモリも貧弱なので早々に処分してしまったほうがいいだろう。見つけられればの話であるが。

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で、新しいキーボードをどうしようかと考えているのだけど、職場のパソコンは新しく外部機器を取り付けることが不可能なのである…ネットワーク上でデバイス監視されているようで、接続しようものなら管理しているところから「何してるんですか」的な確認の電話が飛んでくる…恐ろしい恐ろしい。でも文書作りがメインな学芸員にとってキーボードは大事なわけで。どうせならその辺の自由度が高いデスクトップパソコンにしてほしかった。

せめて自宅のパソコン(デスクトップ、WSタイプ)はロジクールのワイヤレスキーボードの一番安価なもので、これもまた打つのにちょっとだけ違和感がある。バッテリーの持ちはかなりいいので重宝しているものの…微妙にストレスが溜まる気がする。こればかりはちゃんと触って確かめて購入するのが一番いいのだけど、最近はそういう店舗も少ないし、何より例のウィルスで接触するのもちょっとはばかられるというか。高いお金出せばいいものが買える、というのもちょっと違うしな。マシンスペックも重要だけど、こういう入力デバイスは使っていくうえで結構大事だわ。

自分にあう、上等なキーボードが欲しい。

読書中に話しかけないでほしいけど

本を読んでる最中に話しかけてくる人ってなんだろうなあと思う。妻がまさにそんな感じなのである。

まあほったらかしにされるのが嫌なのはわかる。しかし「これ読んでみて」と本を渡してきたのも妻なのである…どうしたらいいのかよくわからないので戸惑っている。

わたしは本を読みだしたらものすごく集中してしまうタイプなので(おそらくこの職業にいる人間はだいたいそうだし、いうなればもっとすごい集中力を出すような人もいる)、横から何か言われても聞いてない・聞こえてないことが多い。よくあることで、あとから妻に怒られてしまう。

しかしなあ…こちらは本をガっと読みたいわけで。こういうのみんなどうしてんのかな。「ちょっと今は集中したいから」とか言って対応しているのかな。

この辺の匙加減難しいよ。

会議、会議、会議…

不要不急の外出を避けるように、という話だけど仕事はあるわけで。何なんだよいったい…と愚痴りたくなる。

エヴァのゼーレっぽく、VRでモノリス状になって「SOUND ONLY」表示で登場したい。「サウンドオンリー」てテプラで貼るまでがまあ日本のお役所というか、そういうのになるんだろうけど。

今日は入力作業および会議。しんどいことがひたすら続くなあと気落ちする。しかも別に直接会わなくてもいいような会議内容だったからなおさら自宅でビデオ会議させてくれよと思う。機材は…あるか、Macbookについてるカメラとマイクでいけるか。ああでも、それだけだとダメだな。やはりWindows機にも対応したWebカメラとマイクは一応あった方がいいか。今後何かに使うかもしれないし。PS4の配信でも使えるやつだったらいいかな。

…そういう「余計なこと」を考えていないとしんどい状況にある。いやほんと、なんでこういう時に変に仕事が忙しくなってしまうのか。謎だわ謎。

「開いてますか?」

館のホームページには例のコロナ関係なく展覧会も貸会場の展示もやるよー(意訳)っていう文面を出しているのにも関わらず、「ホームページを見たんですけど、開いてますか?」という電話問い合わせが頻繁にあった。

おいおい。

開いてるって書いてあったら開いてる。

マスクの件でもあったけど、「マスクないです」ていう表示が貼られているのに「マスクありますか?」って聞いてくる人もいるらしく、おそらく根っこは同じなんだと思う。

表記よりも自分で確認したい、みたいな。

気持ちはわかるけど、それに対応するコストとかそういうのを考えてくれとも思う。電話出るだけと思われがちだけど電話って時間を費やすからね、その分作業止まっちゃうわけで。

この混乱が続く限り、この問合せも多いだろうなあと今からぐんにょりしている。

企画はそう簡単に出るもの、じゃない

展覧会を含めた博物館全体の企画を練ってるのだが、いまいちびしっとしたものができない。やりたいこととできることの間には越えられない壁のような、ミュール地帯に突然現れて大変なことになっているクレバスのような、とにかく近いのに遠いみたいな、相反する関係性が生じる。

いつもそう。

予算度外視すればやりたいことは簡単に達成できるが、リソースは有限でありマネーも基本的には有限なのでできることはやりたいことの半分、最悪1割程度しかできない。半分もできればいい方なのはまあ、間違いないだろう。

のっけからややこしい話だが、答えはいたってシンプル。何も浮かばないのであえる。

「予算がいくらまでOKなのか明示されていない」「方向性すら不透明」。こんな状況なのによくもまあ「企画考えといて!」という指示が来たものだと若干あきれている。できるできないは別にして、こういう方向性で予算はどのくらいで、というものがないと意味がないのだが、上の方はそうじゃないらしいからよくわからない。

なので腕をまくったはいいものの、ぶらぶらさせてるような状況。そう簡単に企画が出るはずもないのに、もう少し時間があればより練ったものが出てくるのだが、明日がその会議らしく時間もないので絶望的状況。

あーあどうしようかな。あまりネガティブなことは言いたくないのだが、気持ちは落ち込み気味。乗り気になれる何かがあればなんだけど。

遠方まで呼び出されているのだが

ちょっと仕事上の呼び出しをされているのだが、果たしてどこまで行ったらいいのかよくわかっていない。だいたい、プロポーズ記念日を避けて設定してもらったはずなのに、気づいたらこの日に設定されているし。何をするかもよくわかっていない。見学の付き添いだとは思うんだけど(何か喋れといわれていないし)、何が何だかよくわからずにいる。

嫁さんに怒られながら明日は家を出なきゃ…と思うとちょっと気が重い。気分的には「パトレイバー」の進士さんに近い。

でも稼がないとだからな。この辺のバランスというかそういうの、難しいよね。

ともあれ、無事に現地に行って現地から帰ってこようと思う。