学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

博物館と入館料、のメモ。

anond.hatelabo.jp

博物館法では、公立館は原則無料がうたわれてるんだけど、「但し、博物館の維持運営のためにやむを得ない事情のある場合は、必要な対価を徴収することができる。」っていう但し書きがある(第二十三条)。

elaws.e-gov.go.jp

これに対して梅棹忠夫が何だったかな、何かの対談で何か言っていたような気がする。ほんとは無料にしたいけど、無料にしたらふさわしくない人たちがやってくる、居座ってしまう、みたいなニュアンスだったように記憶している(記憶違いかもしれないのでこの辺また探して読み返す)。

知的市民と博物館―梅棹忠夫対談集

知的市民と博物館―梅棹忠夫対談集

 

図書館なんかでも議論にあがるやつ。ホームレスとかそういう人たちが来るから無料は止めて欲しいとかそういうの。いやいや、そういう方たちこそ図書館や博物館といった公共施設を使って現状から社会復帰(という表現が正しいかは別として)を目指すこともあり得るわけだし、というかそういう「誰が使うか」を公立の立場がやっていいのか。それを考えていったら、当然低所得者層に対しても何らかの措置があってもいいと思うんだけど、何かそういうのすっぽ抜けてて、最近だとむしろ入館者収入を上げろとかそういうの言われるしさあ。「文化でも金を稼げ!」的な世の中だから、お金がない人間には厳しい世の中になりそうだよ。というかもうなってるよ。実際わたしも低所得者だよ、年収300万ないよ。

…何だっけ、途中から愚痴になっちゃった。博物館ギョーカイでももっと議論してもいいんじゃないのかなこの視点。すでに議論されてるのかもしれないけど(それだったら不勉強すぎるなあ自分)。

メモとして記録しとく。

動画編集、ふたたびふたたび

またしても動画編集の仕事がやってきた。

gakuge-i.hatenablog.com

gakuge-i.hatenablog.com

今度はレクチャー用の動画ということなのだが、どういうカット割りにするか、構成とかそういうのはどうすんだ、てのを確認しないまま走り出してしまったので早い話「どうしたらいいんだ」状態。あかん、何も進化していない。

映像ソース自体は3時間分くらいをいくつかのカットに分けて撮影しているが、ここから12分程度のものに仕上げなければならない。らしい。

そう、今回もすべて伝聞調で確固たる話は現時点で聞いていない。風邪ひいて体調崩しているのに、どうすりゃいいんだ。何も具体的な話がないからなー。

 

まいったなこりゃ。

「富野由悠季の世界」展やるのか!

新年早々びっくりしたニュース。

getnews.jp

公式 https://www.tomino-exhibition.com/

こういうのやりたかったなあと思いつつ、勤務館ではキャパオーバーだろうし予算の問題でダメだろうなと現実を見てしまう。

が、一ファンとしては必ず見に行きたい展覧会だ。相変わらず冒頭の富野氏コメントが富野氏コメントっぽくて素直じゃないなあって感じで良い。

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

同時開催イベントで七井コム斎氏のガンダム講談とかやってくれないかなあ。


七井コム斎のガンダム講談 (2012/2/26)

ちなみに、わたしが一番好きな富野ガンダムは「∀ガンダム」。DVDBOXまで買ったんだけど、先輩に貸したっきり返ってきてないから、お金稼いでBlu-rayBOX買い揃えようと考えている。北米版だと安価で買い揃えられるのかな?その辺も調べて手元に置いておきたい…そのくらい好き。あの空気感がいい。 

∀ガンダム Blu-ray Box I

∀ガンダム Blu-ray Box I

 

 

∀ガンダム Blu-ray Box II

∀ガンダム Blu-ray Box II

 

さてさて、どんな展示になるのだろうか。今から楽しみでならない。

体力勝負

設営作業が始まったら、あとは体力勝負。

 

はい、今日(昨日?)も朝から夕方まで走り回り・歩き回りました。トータル17000歩程度。程度って話ではないけど、まあとにかくそれくらい動きました。

距離にして14km。Pokemon GOの卵ふ化が捗る捗る。

 

問題は初日で思うように進んでいないところ。明日中に作業全て終わらせないとその他の業務に差し支える。そうなるといろいろ面倒なことになるわけで。

 

倒れない程度にがんばる所存です。はい。

中高生ってミュージアムに来るのかな

ヴンダーカンマー ここは魅惑の博物館

そもそも論だけど、中学生・高校生ってミュージアムに来るのかな。その点がすごく気になってて、今のところの自分の課題の一つ。といっても、おそらく各ミュージアムでの共通の話題だと思う。

美術部とかだったらまだ美術系のミュージアムにいく生徒もいるだろうし、恐竜とか生物系、歴史系もいるのかな。そういうミュージアム少年少女たちもいることはいるんだけど、絶対数はかなり少ない。

そういう連中は学校では得てして「変わり者」扱いされていることがままある。わたしもそうだったからよくわかる。

んが、ミュージアムは学校ではないから、ウェルカムなのである。むしろミュージアムの人間から言えば、そういう学校にあんまりなじめない感じの人こそミュージアムに来てほしいと思う。

問題は多くの「変わり者」とされない、学校の中での「フツー」とされる少年少女たちとミュージアムの接点なのである。彼ら彼女らに対して、ミュージアムはどのくらいコミットできるのか。

本屋のように雨が降ってきたからちょっと立ち寄っていこうとか、何もすることがない休日にちょっと行こう、みたいな「ちょっと寄り道」じゃないけど、そういう感覚で立ち寄れるような場所であったらすごくいいのだけれど、館として構えているうえに入館料を徴収する、いかつい場所のように思われているのか、足は向かないようである。

ちなみに勤務館は中学生以下無料、高校生は高校生料金(大人の7割ほど)なのだが、そのことについてどのくらい知られているのか案外知られていないかもしれない。

知られていないのはミュージアムのPR不足、怠慢としか言いようがない。構えていればやってくる、という時代ではないのであるとはいうものの、出前授業とかそういうのでうまく接点ができればいいが、それすらない場合はどうしたらいいだろう。結論が出せずにいる。

過去の研究から抜け出せない

なんかそういうのあるよね。

その人が大学とか研究機関にいた時期に流行った研究が、いくつになっても抜けきれないやつ。

まさにわたしなのだけれど。

そろそろ研究を進めて自分の中で消化していかないといけない時期なのに、なかなかそれができていない。自覚しているけど、日々の忙しさにかまけて何もできずにいる。

よくないなあ~よくない。こないだあった先輩にも「論文を書かな意味ないぞ」的なこと言われたから余計奮起してやろうと思ってるんだけど、エンジン始動が遅い人間だからスタートできていない。

 

 

これ書いてる暇あったら論文書けよって話やな。はい、がんばります。